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【防水工事の種類】 |
防水の改修工事は既存の防水工法、下地等によって適切な工法を選択する必要があります。一般的に防水の寿命は10年(日照条件、部位(屋上・バルコニー・庇等)によって大きく異なります。)ぐらいとされ、それを目安に防水改修工事が行われます。主な防水工法は、シート防水(塩ビ系・ゴム系)、塗膜防水(ウレタン・FRP)、アスファルト防水などがあります。防水工法は、現場の調査・診断により適切な時期(漏水が起こる前)、適切な工法を用いる事により建物を保護し寿命を延ばします。 |
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塩ビ系シート防水 |
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概要・説明 |
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【特徴】
厚さ1.5〜2.0mm程度のシートを接着剤で下地及びシートに塗布し、相互を張り合わせて防水層を形成します。相互のジョイントを熱風溶着等により一体化します。
【長所】
・メンテナンスフリーで防水層の表面を塗装する必要がありません。
・ほとんどの下地に適用できます。
【短所】
・製品が工場生産の為、シートの幅が決まっており、下地の寸法によってはジョイントができてしまいます。
・複雑な形状及び架台・配管等が多い箇所には不向きです。 |
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塗膜防水(ウレタン) |
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概要・説明 |
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【特徴】
補強布を使用し、下地に影響されずに膨れが出にくい塗膜防水材(通気緩衝マット)を積層し、コテやローラー等を用いて一定の厚さに塗付けて防水層を形成します。
【長所】
・施工面の形状を選ばず、ジョイントのない防水が可能です。
・防水層を撤去しなくても改修ができます。
(改修下地がウレタン防水の場合)
【短所】
・定期的にトップコートを塗る必要があります。
・材料が液状の為、塗り厚が一定ではない。 |
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アスファルト防水 |
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概要・説明 |
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【特徴】
アスファルトを合成繊維に含ませたルーフィングというシートを何層も重ねることで防水層を形成する工法です。
【長所】
・積層構造となっている為、水密性が高い。
【短所】
・高温施工の為、危険性がある。
・独特の臭気がある。
・定期的にトップコートを塗る必要があります。 |
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FRP防水 |
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概要・説明 |
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【特徴】
主にガラス繊維を芯にポリエステル樹脂で形成する強化プラスチック防水です。軟質FRPは形状加工に優れている為、プール・浴室・浴槽など様々な防水用途に利用されます。
【長所】
・ジョイントがなく強度が高い為、歩行性に優れている。
・硬化時間が短いので、連続工程が可能で工期短縮につながります。
【短所】
・下地の湿気に非常に弱い。
・定期的にトップコートを塗る必要があります。 |
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ゴム系シート防水 |
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概要・説明 |
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【特徴】
厚さ1.0〜2.0mm程度のシートを接着剤で下地及びシートに塗布し、相互を張り合わせて防水層を形成します。相互のジョイントをボンド及びブチルテープを併用し接合します。
【長所】
・他の防水に比べて安値である。
・伸び性能に優れている。
【短所】
・定期的にトップコートを塗る必要があります。
・複雑な形状及び架台・配管等が多い箇所にが不向きです。 |